26 光 (鶯木麗)

 高台にある自宅から、子供たちの翼を広げている姿が見える。

白に、青に茶。

色とりどりの羽が、太陽の光に反射されて綺麗だった。

「ふふふ、もうそんな季節なのね」

 子供たちの飛行訓練に、麗は顔をほころばせた。

「あらあら、そんなへっぴり腰じゃ、上手に飛べないわよ」

 聞こえるはずもないのに、つい口がでてしまう。

危なっかしい子供たちに毎度、ハラハラさせられるのだが、

麗はこの練習風景が何よりも好きだった。

子供たちが瞳をキラキラさせ夢中になっている姿を見ると、

なんだか自分も若返った気になる。

(今年の子は、のんびりさんが多いわね)

 麗は自分の羽をウズウズさせながら、

飽きることなく一生懸命練習している子供たちを眺めていた。

(了)
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やどりぎ

Author:やどりぎ
ようこそ、こちらはオリジナル小説サークル『宿り木』の小説ブログです。
メンバーの朝川 椛(あさかわもみじ)と高木 一(たかぎはじめ)の2人で100のお題をお借りし、
オリジナル小説を書いています。

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