60 欠片 (狼谷満)

 幼なじみである大狼灰人と鴉生翼と室内でボールを

投げて遊んでいるときだった。

 満が投げたボールが花瓶にあたり、

ガシャンと嫌な音を立てて床へ転がる。

「ヤベッ!」

 自分の仕出かしてしまった失態に、

一気に血の気がさがる。

しかしオロオロしている自分とは違い、

灰人が割れた花瓶の欠片を集めながら冷静に

打開策を提案してくれた。

「接着剤で止めれば大丈夫なはずだよ」

 大人に見つからないように注意しながら自室へと戻る。

そして取ってきた接着剤を灰人に渡すと、

着々と花瓶が修復されていく。

手先が器用な灰人に任せれば大丈夫だろう。

灰人へ破片を渡している鴉生の邪魔にならないよう、

満は少し離れた場所から二人の姿を見守った。

(了)
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やどりぎ

Author:やどりぎ
ようこそ、こちらはオリジナル小説サークル『宿り木』の小説ブログです。
メンバーの朝川 椛(あさかわもみじ)と高木 一(たかぎはじめ)の2人で100のお題をお借りし、
オリジナル小説を書いています。

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