68 純白 (狼谷朔太郎)

 朔太郎は、机の端に置かれている硯(すずり)で

墨をすりながら唸っていた。

 次の長老会までに、議題を考えなくてはならないのだ。

思いつくことは、孫であり現長(おさ)の満についてなのだが、

この件に関しては、満を説得し続けるほかない。

話し合う必要のないものを果たして議題にしても

良いのだろうかと思い悩む。

「かと言って、たまには和菓子じゃなくて洋菓子を
 お茶うけにしてほしい。
 なんてことを書いても怒られるだろうしなぁ」

 朔太郎は、未だに何も書かれていない純白の半紙を眺めながら、

ため息をついた。

(了)
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やどりぎ

Author:やどりぎ
ようこそ、こちらはオリジナル小説サークル『宿り木』の小説ブログです。
メンバーの朝川 椛(あさかわもみじ)と高木 一(たかぎはじめ)の2人で100のお題をお借りし、
オリジナル小説を書いています。

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