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72 優美 (狼谷満)

 今日も一日の締めくくりとして、

鴉生からの彼女のことを聞きだした。

日に日に失敗が少なくなってきているらしい。

「だんだんと優美(ゆみ)らしくなってきたな」

 自分としては、抜けている部分も結構好きなのだが、

と続けようとすると鴉生が首を傾げていた。

「長、優美さんとやらはどなたですかい?」

「あ? 鴉生知らないのか、優美を」

「えぇ、お恥ずかしながら……」

 自分よりも物知りな鴉生が知らないとは珍しい。

満は、自慢気に胸をそらした。

「優美ってのは、上品でしとやかで美しい女に言うそうだぞ。
 最近のあの人はまさにそんな感じなんだろう?」

「長、それはユミじゃなくてユウビです」

 鴉生は呆れたようすで、ため息をつく。

「どっちでもいいじゃねーか。相変わらず、鴉生は細かいな」

 なぜだかわからないが、大口を開けて笑う自分に

鴉生が可哀想な子を見るような眼差しを向けてきた。

(了)
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やどりぎ

Author:やどりぎ
ようこそ、
こちらはオリジナル小説
サークル『宿り木』の小説ブログです。
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朝川 椛(あさかわもみじ)
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2人で100のお題をお借りし、
オリジナル小説を書いています。

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