77 雨 (悟)

昼休みに外へ出ると、外は雨だった。

「ついてないな」

 今日にかぎって傘を持っていない。

「傘もってらっしゃらないんですか?」

「ああ……」

 横合いから尋ねられ頷くと、

水色の折りたたみ傘を差し出された。

面食らって横を見た悟は、相手を見て固まる。

「小越君か……」

 目の前では部下の小越麻里が不思議そうに首をかしげていた。

「あの? どうぞ。私2本持ってますから」

「あ、ああ。ありがとう」

 呆然と佇むこちらをよそに、麻里は傘をさして行ってしまう。

悟は手の中に残った水色の傘を見つめ、1人頬をかいた。

                             fin.
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ジャンル : 小説・文学

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やどりぎ

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ようこそ、こちらはオリジナル小説サークル『宿り木』の小説ブログです。
メンバーの朝川 椛(あさかわもみじ)と高木 一(たかぎはじめ)の2人で100のお題をお借りし、
オリジナル小説を書いています。

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