88 偉大 (梅宮忠臣)

「日向ぼっこがしたら気持ちいいでしょうね」

 妻がこの言葉を口にするときは、

偉大なる梅宮の当主を一休みしたいという彼女なりの甘えだ。

そのことに気づいたのはいつの頃だったか。

いつも一人で戦っている彼女に甘えてもらえたのだと、

年甲斐もなく喜んだことを今でも覚えている。

「そうですね。今日は暖かいそうですから」

 美都子のひざ掛けを用意しながら、

忠臣は彼女に気づかれぬよう頬を緩めた。

(了)
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やどりぎ

Author:やどりぎ
ようこそ、こちらはオリジナル小説サークル『宿り木』の小説ブログです。
メンバーの朝川 椛(あさかわもみじ)と高木 一(たかぎはじめ)の2人で100のお題をお借りし、
オリジナル小説を書いています。

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